測定結果の平均は合っている。それなのに「このデータ、本当に大丈夫かな?」と不安に感じたことはないでしょうか。
その違和感の正体は、多くの場合「ばらつき」にあります。分散や標準偏差は、そのばらつきを数字で教えてくれる指標です。
平均が合っていても安心できない理由
測定結果の平均値が狙いどおりでも、「このデータ、本当に大丈夫かな?」と不安に感じることがあります。
その原因は、結果そのものではなく値のばらつきにあることがほとんどです。
実務では、
- たまたま合ったのか
- 毎回安定して合っているのか
この違いがとても重要になります。
分散や標準偏差は、この「ばらつき」を数字で確認するための指標です。
分散と標準偏差の違い
分散と標準偏差は、どちらもデータのばらつきを表しますが、実務で主に使うのは標準偏差です。

標準偏差は、「測定値が平均からどれくらいズレやすいか」を直感的に理解できます。
標準偏差が小さい・大きいとはどういうことか
実務では、次のように考えれると分かりやすいです。
- 標準偏差が小さい
→ 測定結果が毎回ほぼ同じ - 標準偏差が大きい
→ 日や条件によって結果が変わる
つまり、標準偏差は「結果の安定度」を表す指標です。
規格内でも注意が必要なケース
実務ではつい、「規格内かどうか」だけを見てしまいがちです。
しかし、
- 規格ギリギリで、値のばらつき(標準偏差)が大きい
- 規格に余裕があり、値のばらつき(標準偏差)が小さい
この2つでは、将来の安心感が大きく違います。
今は規格内でも、標準偏差が大きければ条件が少し変わっただけで規格外になる可能性があります。
標準偏差を見ることで、「今はOKだけど、この先は危ない」というサインに気づくことができます。
外れ値を見る前に、ばらつきを見る
測定を続けていると、ときどき「変な値」が出ることがあります。
そんなとき、すぐに外れ値として除外したくなりますが、その前に一度、全体の標準偏差を確認してみてください。
- 最近、ばらつきが大きくなっていないか
- いつもと条件が違っていないか
- 操作はあっているか
標準偏差が急に大きくなっている場合、その値は単なる外れ値ではなく、何かが変わったサインかもしれません。
まとめ
- 平均:だいたいどの辺か
- 標準偏差:どれくらい安定しているか
この2つをセットで見ることが大切です。
分散・標準偏差は、難しい統計知識ではなく、実務判断を助けるための道具です。
平均だけで判断せず、標準偏差もあわせて確認することで、データの見え方は大きく変わります。


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